人生の目標

これから生きていく上で何があるかは分からないし、環境も為したいことも変わるだろうけれども、ひとつ目標とするところがある。


神谷美恵子日記 (角川文庫)

神谷美恵子日記 (角川文庫)

を、気が滅入ったり迷ったりすると読み返すことにしている。


そのなかの一節、美恵子60歳、もう身体は病み、死を身近に感じる中で。

(前略)N*1は毎日やさしくしてくれ、「みみ*2のおかげで今日の僕はあると本当に思っているのだよ。どうか大事にして生きていてくれね」と言って出かけて行く。私は仕事よりも彼のために生きて――それもふつうの精神を保って生きているよう努力せねば、とあらためて思う。自分にとって生も死も同じみ手にあると思っても、Nにとってはやはり大差があるのだろうから。

こう言われるような、言えるような日々を生きるのが目標。

私ひとりの努力でできることではないけども。

*1:夫:宣郎

*2:美恵子の愛称