当世出産・育児体験記―1.逆子と出産

思えばお腹の中でもよく動く子でした。 一度逆子になった後、30週のときは戻っていたので、安心して里帰り前最後の検診に産婦人科に行ったところ、再び頭が上になっていることが判明。実家に帰ったらできるだけ早く出産する病院を受診するように薦められました。そこでもやっぱり逆子。 逆子治しのポーズを指導され、張り止めを処方された上で毎晩やりました。 あと、もともとお灸が好きで、せんねん灸を安産のツボという三陰交(くるぶしの指4本分上)にやっていたのですが、逆子に効くという至陰(足の小指の爪の外側)にも毎日。 体操したりお灸したりすると胎動自体は激しくなるのですが、横向きにおしりを振るばかりでした。 35週を過ぎたところで、主治医とも話し合い、外回転術を試み、それでも骨盤位のままであれば帝王切開にしましょうということに。 私が受けた外回転術は、張り止めを点滴し、超音波などで胎児の様子を観察しつつ行われるもので、行う前にリスクも説明され、同意書も出した上で受けました。私が出産したのはNICUもある総合病院で、産婦人科医もそれなりの人数いましたので、何かあれば緊急帝王切開できる体制というのも分かっていたのでお願いしました。 ちなみに受けに行ったら保育園&小学校の同級生が若き産婦人科医として診察室にいて、お互いびっくりということも。私の外回転術を見学しつつやり方の指導を受けていたので、お役に立てたなら本当に幸いでした。 (彼女には帝王切開の執刀と入院中の主治医をしてもらって、回診が雑談になってとても楽しかったです) でも、横位まではなるのですが、脚を伸ばしているらしくそれ以上回らなかったので、その場で帝王切開を決定。様々な事情が許せば逆子でも経膣分娩できなくはないですが、病院の方では初産の場合は帝王切開推奨ということでしたし、無事に産まれてくれれば方法はさほどこだわるつもりはなかったので、即決しました。 手術日も病院の方で指定されたので、夫に休みをとってもらえて、産まれた直後にいてもらえたのは良かったです。 帝王切開は脊椎麻酔と硬膜外麻酔の併用で行われ、産声(元気だった)も聞けたし指と指で握手もできました。ただ術後2時間ほど激痛にうめいていましたが、座薬を入れてもらったら多少復活。翌日から歩行し、術後2日で母子同室でした。 その後は手術の傷が痛いというよりは授乳が大変という方に移行していき、結局9日の入院で退院できたので、経過はいい方だったのではないかと思います。母乳育児を推進している病院だったので、退院前に乳房マッサージ(かなり痛い)が2回ありました。 主治医が同級生だったこともあり、勤務状況や地域の産科事情について聞く機会がありましたが、 「仕事は大変だけど思っていたよりやっていけそう」 「近くにも大きい病院があるので緊急搬送が多少分散している」 という、どちらかというと恵まれた地域とのことで、いきいきと仕事をしていて頼もしかったです。居住地域では出産できる病院自体が激減しているので、里帰りにしておいてその点でも助かりました。