職種の変化は語彙の変化

ずいぶん書いておりませんでした。
夫に「この休みは本読んだりお酒飲んだり大掃除したりブログ書いたりするんだ」と言ったら、「ブログ?! 懐かしい響きだね」と返されるのも無理はございません。


そんなこんなで転職して7ヶ月ほどが経過いたしました。 
継続して順調に仕事しており、比較的早朝出勤が多いのと、正味の拘束時間が以前より延びたのと、休日出勤が増えた(とはいえ平日の振替休日は取りやすい)のが育児との両立という点では課題ですが、仕事としてはやれている、というのが総括です。簡単に総括してますがこの背後に種々の取り組みや工夫があることは否定しません。


さて表題の件に筆を戻して、当方、新卒で入った会社、就いた仕事からは想像できない方向に業務の方向性を変えてきた人間なので(マスコミ内勤→同社知財担当→企業法務(主にコーポレートと人事、英文契約を担当)→戦略コンサル→人事系コンサル)、ここまで転換すると、転換点では世界が変わるのは当然でございます。その節目節目に努力してキャッチアップしてきたわけですが、無論知識の面だけではなく、「語彙」そのものが変わるな、ということを最近身をもって感じたので、何となく書き留めておきたくなりました。


語彙の転換、というのは物量共に十分なインプットをして始めて、可能となります。
知財担当になったときは知財管理士、企業法務に就く前にはビジネス実務法務検定(いずれも2級レベルですが)…といった形で、急ピッチで体系に近づくために資格試験(難しすぎないもの)を利用するのは有効ですが、知識を深めようと思うととにかく本を読むしかない、というのが私の常です(子育てもあって出かける時間が取れなかったので)。
どれだけ忙しくても年間百冊以上は読んできた中で、今回、「人事」、特に人材育成分野という全く触れてこなかった方面に手をつけることになり、当該分野の本やら動画(TEDが結構良かった。英語のリスニング、特に字幕があれば何とか理解できるレベルにしておいたことは役だった)を急激にインプットしてみて、自己の中で、一定の言葉について、これまでとは違う取り扱い、どちらかというと慎重かつ丁寧な取り扱いをするようになりました。
例えば、
「選択」
など。
(深く考えるようになった方向性を指し示す本としては、「選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義 (文春文庫) [文庫]あたりでしょうか) 
あとは、「優れている」ことや「成長」についても考えることが増えました。
たとい個人が優れていても、組織の利益には繋がらない場合も多いこと、思っているより個々人の絶対的能力の力は小さくて、目的や向かう方向性、信じるものがある場合の方が事業としてはうまく行きうること。

そして、思った通り、そういうチームとしての働きについて、リスペクトはありつつも自分自身はなじめないんだ、少し客観的に離れた立ち位置から支援するのが向いているんだ、という自己認識。

使う言葉を変えて取り組んでみたことで、知ったことや変わったことは多くあり、そういう変化を楽しめるという自分の特質自体はうまく生かしていきたいと思います。
(それにしても、30代に入ってから2回大転換をして、まだ何かやってやろうと目論んでいるわたくしは、よっぽど活力が有り余っているんだと思います。飽きっぽいことの裏返しでもありましょうが) 


とにかく、知っていることは用いつつも、必須の知識についてはゼロからのスタートで、学ぶことが山積しているこの状況を私はとても好んでおります。来年4月からは大学院に進学予定ですので、そこでもまた新たな語彙を得ることができるでしょう。

これから知る言葉、これからできるようになること、これから広がる世界にワクワクとした思いを抱きつつ、心身共にリフレッシュして、2016年を迎えたいと思っています。