恩寵という言葉

須賀敦子全集第8巻を買う。 年譜が興味深い。 どうしてもキリストの香りがする文章だと身構えて読んでしまう。 そういうものを取り払った何かを得るような読み方をしてみたいと思うのだが。 それにしても「恩寵」という言葉は、うまく飲み込みにくい形をしている。 <あらゆる世代は、それぞれの時代を愛すべきです……すべてが恩寵なら、あらゆる時代は、恩寵の時なのです > 「現代を愛するということ」より。 *1

*1:後から思ったが、何かを信じるということは、自分を預けるということではないのかもしれない。その先にもっと厳しいものがあるのかもしれない。