読書記録2007/05/17

「職業としての政治」読了。
自分が世間に対して捧げようとするものに比べて、現実の世の中が―自分の立場から見て―どんなに愚かであり卑俗であっても、断じて挫けない人間、どんな事態に直面しても《それにもかかわらず(デンノッホ)!》と言い切る自信のある人間。そういう人間だけが政治への《天職(ベルーフ)》を持つ。 職業としての政治 p.105-106 (独学ノートより引用)
という結びの部分がどうしても心に残るし、引用されがちだけれども、政治の暴力性や、倫理になじみきらないところについて語った後にこの結論に至る、ということは、政治を語る上での強靱さはどこにおくべきかという点でやはり示唆ぶかい。 「それにもかかわらず!」 は、自分の置かれた状況を打破するというよりむしろ、安易な方向に逃げたがる自分を鼓舞する言葉に聞こえる。 ここのまとめは分かりやすい。