「私は何者か」を時折問い直すことについて

5月になり、所属する企業が変わりました*1。 博士課程に在籍しつつ仕事も続けていく予定で、転職活動*2をしました。カジュアル面談や面接でうかがった限りでしか語れませんが、新しい業務はとても楽しみです。

故あって転職活動を何度もしているので、その度に

私は何がしたいのか、何ができるのか、何に価値を置いているのか

を深く考え込みますし、言葉にする必要も生じます。加えて、あえて現職を離れるというのはパワーが要りますのでできればやりたくないわけですから、今のままでやっていけないのかや、努力して働きかけることで今の組織を変えたり異動したりできないかもまた考えます。

それでも職場を動くという決断をするのは、自分の目標に近づけるか否かの判断や自身の能力・スキルセットとの兼ね合いに加え、現在の環境下では自身の成したいことを成せない、と分かったという証左です。そこには強い意思が生じています。それが伝わるのか、私自身は、動くと決めて動き出したときの転職活動というのは比較的うまくいくことが多いです。

そして一度このような問い直しを始めると、仕事を変えるつもりのないときでも「自分は何者か」を考える習慣がつきますし、この思考は自身を強靭にしてくれる気がするので、定期的にやるといいのではないかと思います。私のキャリアは紆余曲折を経てよく分からないことになっていますが、いずれにも理由もつながりもあり、どの職務もその後の仕事に生きています。

ちなみにこれまで得た中でとても汎用性が高かったのは、 「ぼんやりとした段階であったもビジネスプランや提携スキームを整理して可視化し、リスクを列挙して、場合によっては契約書の文案にまで起こす能力」 であったことを付言いたします。法務の後でコンサルタントをやり、その後、研究のために精緻に物を考える訓練をし続けているのが良い気がしています。

とまれかくまれ、この4年ほど毛色の違う仕事をしていましたが、また関心分野も一部戻していこうと思います。旧知のみなさまにおかれましても、今後ともよろしくお願いいたします。

*1:連休明けが初出勤

*2:エージェント経由で一発一中だったのでこれを活動といっていいのかは不明