ChatGPTがこんなにも急速に人口に膾炙するとは思っておりませなんだが、当方、こういうツールを試すの大好き*1で、ちょっと前からやってみてはいたのです。で、使えるところ使えないところあるのを前提に、いま一応選抜を生き抜いて使っているサービスをリストにしたいと思います*2。
リスト
茫漠とした思いつきを聞いてみる
多分、GPT-4ならChatGPTでもいけるんでしょうが、私が欲しいのは以前ならGoogle検索を工夫することで出てきたような、調査の起点となるとっつきやすい情報ソースなので、Bing Chatに日本語で聞いてみて、脳に取っかかりを作ります。で、元データとして出てきたURLを読みます。公的機関による文書か論文を引いてくれてると助かるし、結構そうなってる場合もあります。
クリティカルなリサーチクエスチョンじゃないけど、問いになっているものを投げたい
あまりにspecificな自分の問いをツールに入れることはしませんが、概観を知りたい、文章を書くときの概念理解を言葉にする前の思索の種にしたい、というような動機で「新制度派組織論における正当性とは?」みたいな形でBing Chatに聞いてみると、いい感じの論文に出会えることがあります*3。
ただ、日本語論文でなくていいなら、こういう用途には
とか良さそうです(教えてもらって使ってみたものばかりですが)。
問題関心に連なる論文をもっと知りたい
無論、読んだ論文で参照されてるものを当たっていってもいいと思いますが、私は
https://www.researchrabbit.ai/
とZoteroを連携させて、自分で読んで関心を持った複数の論文間の関係を可視化し、実はハブになっているらしい別の論文を探したり、読み落としている古典的な論文がないか探したりしています。あと純粋に、ノードとエッジで描写されると心が躍るので*4楽しいです。
最近見つけたサービスだと、Zoteroのアドオンから関係性を検索できる
も良かったです。
論文管理ツール
Paparpileをメインにしていた時期もありましたが、最近はZoteroです。
論文のメモ取りにずっと悩んでいたのですが、最近、NotionとZoteroを連携できるNoteroを入れて、ビューを変えつつ書いていくようにしたら前より構造がつかめている気がします(気がするだけかもしれないけどやり続けるしかない)。
https://github.com/dvanoni/notero
まとめ
私は元々社会人院生で、かつDに入ったとき下の子が1歳、夫の仕事は忙しい時期で、D2はコロナ禍(自宅保育と在宅勤務)、D3後半からは海外への帯同中と、集中して時間を取って研究に取り組むのにも、先達・同輩と交流しつつ研究するのにも向いていない環境にあり、ひとりでも何とかやれることを探して少しずつやる、という形でここまで来ました。まだまだまだ成果に繋がってはいないのですが、ひとまずは目の前の学会発表に向け、うまく最新ツールも活用していければと思います。
今日の一冊
上記のような話題をするときにこの本は欠かせないんですが、毎日一定の時間を確保するのが一番難しい状況の現在にどう応用するか、みたいなことをずっと考え続けております。